平成28 年11月8日に発生した福岡市JR博多駅前の道路大規模陥没事故は、都市開発が進む一方で、国内のみならず海外からも注目を集める事態となりました。地盤工学会九州支部では(一財) 災害科学研究所 トンネル調査研究会との共催で標記講習会を開催いたします。
(一財) 災害科学研究所 トンネル調査研究会では、比抵抗探査および弾性波探査によるトンネル地山の事前調査に焦点をあてて、その有効性や高精度化ならびに解釈・評価の高度化を目指して研究を重ねてきました。それらの成果は、「地盤の可視化と探査技術(2001)」「地盤の可視化技術と評価(2009)」に取りまとめています。さらにその後も、施工段階調査としての切羽前方探査にも焦点をあてて、合理的な事業の進め方や内容に関する事例調査・分析および施工中のトンネルを利用した現地調査・実験を進めてきました。今回出版いたしました「トンネル技術者のための地盤調査と地山評価(2017)」では、事前調査から施工段階調査までを取り扱い、トンネル事業に役立つように、より広い視点から執筆いたしました。
本書の目的は、発注機関や受注機関に関わらず、山岳トンネル建設に関わるすべての技術者を対象として、トンネル建設の計画・設計・施工における地盤調査手法と地山評価手法について、最新の技術と具体的な事例を混じえて、系統的にかつ分かりやすく解説することにあります。特に、切羽前方探査について、多くの紙面を割いています。
本講習会では、本書をテキストとして、研究活動成果を報告するとともに、特別講演を?います。コスト縮減を継続しなければならない社会情勢にあって、的確な地盤情報に基づいた調査・設計・施工を目指す関係技術者にとって有意義な機会になるよう企画しています。ご多忙中とは存じますが、奮ってご参加いただきますようご案内申し上げます。
記
■ 日時および会場
平成29年11月28日(火曜日)10:00 – 17:00(受付開始9:30)
(会場)TKP博多駅前シティセンター 8F 定員130名
■ プログラム
10:00 – 10:05 開会挨拶 地盤工学会九州支部 安福規之
10:05 – 10:20 序章 (一財)災害科学研究所 松井 保
10:20 – 11:05 第1章 トンネル事業における地盤調査
11:05 – 11:50 第2章 地質解釈と地盤評価
11:50 – 12:00 質疑応答
(12:00 – 13:00 休憩)
13:00 – 14:00 【特別講演】「福岡市七隈線陥没事故、あの時何が起こったのか。」(仮題)
九州大学 三谷康浩教授
14:00 – 14:45 第3章 地盤評価に基づくトンネル設計
(14:45 – 14:55 休憩)
14:55 – 15:40 第4 章 トンネル施工時の地盤調査
15:40 – 16:45 第5 章 トンネル切羽前方探査
16:45 – 16:55 質疑応答
16:55 – 17:00 閉会挨拶 地盤工学会九州支部 安福規之
■CPD:地盤工学会CPD認定:5.3 全国⼟⽊施工管理技⼠会連合会CPDS認定:6UNIT
■テキスト:「トンネル技術者のための地盤調査と地山評価」
(鹿島出版会刊、255 ページ、定価 5,400円+税)
■参加費:10,000円(上記テキスト代を含みます)
ただし、上記テキスト持参の場合:5,000円
■参加申込:参加申込書に必要事項を記入の上、E-mailまたはFAXにてお申し込みください。
定員になり次第締め切らせていただきます。
■申込先:(公社)地盤工学会 九州支部 http://jgskyushu.jp
Email:jgsk_jimu(at)able.ocn.ne.jp((at)を@に変えて返信してください)
TEL:092-717-6033、FAX:092-717-6034