岩の力学連合会 会員各位
JAXA国際宇宙探査専門委員会
ヘラクレス計画 科学探査タスクフォース長
宮本英昭(東京大学)
月広域探査・試料回収計画に関連した科学技術に関するご意見のお願い
米国は今年2月、各国と共同で月の周回軌道に有人拠点を構築するという計画(月軌道プラットフォームゲートウェイ)を発表しました。JAXAではこの構想を利用して、月面に着陸し数十kmにわたる広域調査を行い、15kg程度の試料を地球に持ち帰るという「ヘラクレス計画(HERACLES, Human Enhanced Robotic Architecture for Lunar Exploration and Science)」を、国際宇宙探査と呼ばれる国際協働の枠組みの中で検討しています。
この計画の国際科学ワーキンググループは、2026年頃の計画実施を目指して精力的に科学検討を進めています。そこでJAXA国際宇宙探査専門委員会は「ヘラクレス計画の科学探査タスクフォース」を新設し、この計画に対する提言を早急に取りまとめることにしました。以下はこのタスクフォースからのお願いです。
地球と共に進化した月は地球惑星科学的に大きな意義を持ち、その起源や進化の意味で大変興味深い天体です。また輸送や通信の観点でみれば、地球に最も近い軌道にある月は大きな利点を持ちます。そのため深宇宙で行う諸活動の技術実証も含めた多様な観測/実験を、最も効果的かつ高効率で実施できる場が月面である、といえそうです。地球上の科学・資源探査で培ったさまざまな調査法や、地球と異なる環境が必要となる観測や実験等を、ヘラクレス計画で実施できれば、根本的に新たな宇宙探査・利用への道が拓かれるかもしれません。
そこで将来の本格的な月・火星探査や利用も見据えた上で、ヘラクレス計画をさらに充実させるためのアイディア(観測手法や機器提案だけでなく、資源の利用法や確立すべき技術、長期的戦略に関する提案など)を、広く募集させていただくこととなりました。これまでに宇宙探査にあまり関連が無かった分野からのご意見も含め、幅広く柔軟な視点に基づくご提案を歓迎いたします。
○御提出方法
以下のフォームに適宜ご記入の上、メールでご返信ください。図を貼り付けPDF等にしていただいても構いません。
○締切
2018年12月28日(金)正午
○御提出先
ヘラクレス計画タスクフォース 事務局
担当:新原
niihara★sys.t.u-tokyo.ac.jp(★を@に変更してご返信ください)
○お問い合わせ先
ヘラクレス計画タスクフォース長
宮本英昭
東京大学大学院工学系研究科
E-mail: hm★sys.t.u-tokyo.ac.jp(★を@に変更してお問い合わせください)
〇備考
皆様から頂いたご意見は、本タスクフォースの報告書作成(2月上旬に中間報告)に参考にさせていただくと共に、ヘラクレス計画のSWG(Science working group)に資料として提供いたします(なお、以前何らかの形でSWGに情報をご提供いただいている場合は、重複してご提出いただく必要はございません)。
参考資料:
Landing on the Moon and returning home: Heracles (ESA)
https://www.esa.int/Our_Activities/Human_Spaceflight/Exploration/Landing_on_the_Moon_and_returning_home_Heracles
The Global Exploration Roadmap
https://www.globalspaceexploration.org/wordpress/wp-content/isecg/GER_2018_small_mobile.pdf
国際宇宙探査の方針に係るJAXAにおける検討状況について(宇宙政策委員会)
https://www8.cao.go.jp/space/comittee/dai73/siryou2.pdf
—————返信フォーム(以下にご記入の上、ご返送下さい)————-—-
- ご提案のタイトル(〇〇の提案、など):
- お名前・ご所属(グループの場合は代表者様を先頭に):
- ご連絡先(グループの場合は代表者様のもの):
- ご提言の種類(関係のあるものを残してください):(1)ヘラクレス計画で行うサイエンス、観測機器、サンプリング地点に関する科学的提案/助言、(2)ヘラクレス計画に関わる先導する工学・確立すべき技術の提案/助言、(3)将来の月惑星探査につながる科学探査の提案、(4)その他
ご提案内容(以下にA4で1枚以内の分量でご記入下さい。貼付ファイルでいただいても構いません):